February
ヲ 〜『踊る社長は嫌い?』〜

2002.2.22

会社の仕事も週番に差し掛かってきた頃、携帯電話が鳴った。

124日の新年会の日記で出て来た酒に強い2つ年下の

A社に勤める『Yさん』がかけてきたのでした。

「会社の社長のせいでストレスたまってんの!愚痴を聞いてぇ!」

というわけでYさんとお茶の水で待ち合わせた。

私はカシスオレンジを頼み、彼女は白ワインを頼んだ。

まず開口一番

『あの社長にはついていけないよ!』

ハッキリいって彼女の勤めるA会社は同業者から徹底的に嫌われている。

何故なら社長の仕事のやり方が荒らしその物のやり方だからだ。

あまり詳しく書くとマズイので抑えるが、

この日盛大に笑ったのはA社における彼女の面接話であった。

A社では4段階まで面接を行っているらしい。

『最終面接は渋谷Sビルの下に夜7時半に来て下さい』

と言われ、彼女は友人に

「何それ?夜の仕事?大丈夫なの?何されるかわかんないよ」

と怪しまれたらしい。そりゃそうだ、あたしだって同感だ。

律儀に面接に行った彼女は焼き鳥屋に連れて行かれたらしい。

「…それで、どうされたんだ?」

素敵な笑いの予感に私の語尾は少々うわずっていたに違い無い。

なんでもそこでしばらく飲んだ後ダンスホールへ連れて行かれたらしい。

「…面接で、ダンス、だって?くくく…それで?」

A社の社長はソウルミュージックに乗ってダンスするのが趣味で、

いきつけの店に彼女を連れて行った訳だ。

彼女は青ざめ、ジェスチャーをしながら言葉をこう続ける。

「そこで、手足を陽気にこう動かしながら、

『踊る社長は嫌い?』って私を誘うの!」

我慢の限界だった。

ゲラゲラゲラ!

「うははははーッナニーッそれぇ!そんで踊ったワケ!?」

「丁重に断ったんだけど…手を握られたりして恐かったのー!」

彼女はもう半分涙目だ。

A社は女性しか採用しない事で有名だ。『あの会社ではセクハラがある』

ともっぱらの噂だった。彼女はそれは事実だと言う。

しかし何より私が不思議に思ったのは、

「…そんで、なんでそこで入社しちゃうかなぁ…」

という事だった。

普通だったら不気味すぎて脱兎のごとく逃げ出すだろ?

「その時は面白い社長だなぁって思っちゃったの!」

不敵は呆れて状況認識の甘さだねー、とコメントしたのでした。

世の中、色んな社長がいる。

グルメでのんびりな社長、若くて逃亡癖のある器で無い社長、

コーヒーが好きな談義が白熱するとスボンの裾をめくる社長、

ケチが顔に現れている神経質そうな社長...

色々な社長に出会ったが、またひとつ素敵な社長ネタが増えた。

(もっとも、自分が直接かかわったわけじゃないけど)

なんて言おうか?

やっぱり最終面接で『踊る社長は嫌い?』とダンスをする社長かな。

ゴメン、今回は悪ノリし過ぎちゃった。

.

.

.

.

.
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送