書き忘れましたが。
ARCTURUSの演奏中、不敵は例によってコーラを取りに
後方バーカウンターへ向いました。
で、
カウンターの横でデデンッ☆と立っている、黒マントFROSTを発見しました。
彼はこの遥か後方よりステージを凝視し、
物凄い集中力でARCTURUSの演奏を…もとい、
HELLHAMMERのドラミングを観察しているようでした。
その微動だにしない長身の漆黒のマント姿に不敵はビクビクでした。
ライヴが終了するとお客さんは結構サッサとお帰りになってました。
(こんな真夜中だもんね、みんな早く寝たいよね)
不敵はライヴハウスの外へ、真夜中の空気を吸いに歩き出しました。
闇の外ではイタリアメタラーが多数タムロってました。
不敵はライヴハウスの看板を記念に写真に収めておく事にしました。
真夜中なので真っ暗闇っす!
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と、スタッフがガラガラと機材を運び出し始めました。
不敵がライヴハウス内に戻るとヴットリオが声をかけて来ました。
『キョウコ、あなたはヘルハマーとフロストの写真とサインが
欲しいんですよね?こっちに来なさい』
不敵は喜びつつステージへ歩いて行くヴィットリオにくっついてゆくのでした。
ステージ脇で警備しているポパイみたいなガードマン(すげぇ恐かったヨ)をやりすごし、
控え室入り口に辿り着くとヴィットリオはスタッフの女性にフロストの所在を尋ねます…
しかしその女性は困った顔でナニかイタリア語を喋っています。
(なンかいないような雰囲気だな)
ヴィットリオ曰く、フロストはお先にバスにて寝ているようです。
まー恐いし近寄り難いし、疲れているなら仕方有りません。
しかし、その瞬間。
ヴィットリオの背後…控え室入り口に
突然RAVNが現れたのです。
不敵はヴィットリオに向って半ば無意識の内に叫び出しました。
『ウヒ〜!RAVNと
おしゃべりしたぁああいぃ!』
もはや英語ではありません。
『え?彼でいいのですか?ちょっとまってて下さいね‥』
ヴィットリオはちょっと驚きながらRAVNに声をかけてます。
この時既に不敵の乙女的ハ〜トはトキメキで爆死しそうでした!!
(きゃぁ〜彼とお話出来るなんて夢みたい!っていうか
このアタシの目前に超タイミング良く出現するなんて
トンで火にいる夏の虫って奴?/違うだろ)
頭の中でイロイロな思いがグルグル回っている内に、
RAVNが明らかに訝しげな表情でこちらに歩いて来ました。
…そりゃそうでしょう…
イタリア北部のド田舎ライヴハウスで、
何故かアジアの女性が目をキラキラさせながら己を見つめている訳ですから(爆
ヘンな女だと…怪しいと思ってアタリマエなのです。
とりあえず、出自を速やかに明らかにして彼の警戒をとかなければ。
不敵はドギマギしながら挨拶をして、
怒涛のようにナンチャッテ英語を必殺技のように繰り出しました。
『会えて嬉しいv
わたし日本人で、キョウコっていいますv
1349はわたしの一番好きなバンドなんです〜v』
(心の声:Funeral Mistも同位に好きなんだけどネ)
RAVNは驚いたような表情を浮かべました。
『日本からきたの?』
…間近で聞くその声は、CD音源で絶叫しているソレからは考えられないよーな、
低くてしっとりとした、それわそれわシビレるおじさまの声でありました!!
『ど〜しても1349のライヴを見たかったんです!
だから日本から昨日イタリアへ来たんですvヒコーキでvv』
馬鹿だよ自分。
何なんだよこのシツコイ語尾のハートマークわッ!!!
思い出すに自己嫌悪に陥るホドに必死です…もしかして、
誰かに愛を告白するってこんな感じでしょうか(違ッ)!?
まぁとにかく、このバカな説明のおかげでRAVNの警戒心は解けたようです。
『本当に?ありがとう』
シンジラレナイ物でも発見したかのような顔をされちゃいましたが。
思いもがけずヒト目惚れした進化したモミアゲを間近に拝見する事が出来て幸せです。
5分程、ミ〜ハ〜なノリで色々とお話させてもらったです。
(彼ってばスッゲ英語がウマイの!!!!)
まぁ単にアタシが好き好きパワー全開してただけカモ度80%ですけどね。
嫌われてない事を祈ろう。
サインを書いてもらって、写真を撮らせていただいて。
ウマそうな青灰色の瞳にヨロヨロ…
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なンか、いつもスゲェ威嚇顔してるのばっか見てるから、
↑みたいなカオ、ちょっと似合わないような気が…あ〜いやいやいやっ、
彼のオトナな微笑は今でも忘れられませんわ。
お慕い申し上げておりますですハイ。
それにしても彼って一体おいくつなのかしらネ???
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