イタリア短期滞在

〜ブラックメタル祭典への記録〜

不敵が女物の髪飾りを

己の髪から外し、

彼に渡そうとすると…

彼はとても焦ったようだった。

『*`%#+〜>コーム?』

不敵は思った

(あぁ、ブラシの事ね)

旅行1日目

-メタルなホテル-

我々が到着したホテルの名前は『ZENIT(ズニット)』という名前で。

(…コレがヴィットリオの言っていた15ユーロのホテルか!)

真っ暗闇なので詳細は判りませんが、

ガソリンスタンドがついでにホテルを併設したのだ

と言うカンジな風体のホテルでした。

入り口の外にカフェのごとき椅子とテーブルが数セット置かれており…

そこに数人の野郎共がタムロっているのだった。

以下、口が悪いのはアタシの性分なので許しておくんなさいまし。

まず、ヴィットリオの兄弟という小さな…

これもやはりオジサンっぽいイタリアン若者人に握手を求められた。

『はじめまして!日本から来たキョウコです…と、ゆーか

アタシの事モノスゴイ知ってらっしゃる感じですネ』

『兄がキョーコキョーコと喚いてましたからね』

『…へぇ、そうなんだ(滝汗)』

兄弟でブラック系(こちらはブルータルデスも専門らしい)が

ダイスキって言うのも珍しいかも?と思う不敵であった。

さて、ヴィットリオ兄弟のそばには怪しい風体の一団が存在していた。

すっげーデカイ。

3人は、ツルッパゲ。

1人は、長髪。

着用しているTシャツからしてその道の人間クサイ。

我々はホテルのロビーに向った。

一団の話す言葉がサッパリ判らない不敵は、

愛想の良いホテルのおばさまとボディラングエージでチェックインに勤しんでいた。

なぜならば、このホテルの従業員は見事に英語がしゃべれないからである。

不敵があーでもないこーでもないとやっていると、

先程の長髪のデカイ兄さんが私のいるテーブルをはさんで向側に来て、

じーっとワタシの髪の毛を見てる…なんか用ですか。

『お前は英語をしゃべれるか』

『…えーと、少しだけなら…』

彼は私の髪の毛を指差し、こう、持ち上げるような仕種を示した。

ボソボソッと語る英語は、ひでぇナマってて訳ワカンナイ。

私は自分の髪にさしているデッカイ女物の髪飾りに気が付いた。

(…コレが珍しいっていうのかしらん?)

不敵はおもむろにソレを髪から外し、長髪な彼に渡そうとした。

『…コレっすか?(←思いっきり日本語だし)』

するとその男は見るからに焦って否定している。

『*`%#+〜>コーム?』

そのひでぇなまりの、『コーム』で不敵はやっと気が付いた。

『…あぁ!』

不敵は腰にぶら下げている皮製の小さなモノ入れから、

ピンク色の女物のブラシを取り出し、彼に渡した。

安堵の表情と何やら御礼の言葉を口にして、

長髪のメタル男は一生懸命髪の毛をとかし始めた。

(野郎にブラシ貸してやったの初めてダナー)

不敵は、ヒマだったのですぐそばで打ち合わせをしている

ツルッパゲとヴィットリオ兄弟の写真をとることにしました。

怪しい一団inホテル

上記写真には長髪メタル野郎は写っておりません。

ヨコで一心不乱に髪の毛をとかしてたからです。

携帯電話で映したのにはいらっしゃいましたが、見辛いです。

左端の人だよ。

とてもノリのよい人々でしたが、このツルッパゲ集団の正体を、

長髪メタル男の正体を、不敵はライヴで知る事となるのです…。

彼ら一団の相談は夜の11時過ぎまで続いた。

不敵はカナリ疲労困憊だったのでお先に眠る事にした。

不敵の部屋は3階。

エレベーターの使い方が判らなくてクソ重い荷物をエッチラオッチラ

ヴィットリオに運ばせて(核爆)辿り着くのでありました。

てか、イタリアのエレベーターの使い方は

とうとう理解不能のままで終わりました。

(15ユーロの極安の部屋とは…いったい、どのような!?)

オーセンティックなデザインの鍵を突っ込み、白い鉄板のような

扉を開けると、それは何の変哲も無いツインルームだった。

ベッドが高くて落ちたら死ぬ。

(なんか、それなりに、オプションが無いだけで

思ったよりそんなヒデェ感じじゃないよね)

シャワールームの強烈な水圧に思わず悲鳴を上げると、

ヴィットリオは焦って静かに静かに、と言うのだった。

思わず掃除したくなってきた。

ヴィットリオは明日の予定について話し始めた。

『明日、わたしはCENTINEXのメンバーを迎えに行かなければなりません

あなたも同行しますか?』

『何だか英語がよぅく判らないのですが、宜しくお願いします』

実はCENTINEXってあんまし興味なかったんですが、

ライヴ開始の3時までゴロゴロしてるのもモッタイナイなと思ったんですハイ。

で、ヴィットリオが部屋を出ていって不敵は怒涛のごとく寝る支度を始めました。

んで、↓のマドを閉めようとしました。

15ユーロの扉。

なんと、このトビラ閉らない事が発覚!

もぅパカパカ開いちゃう。

ついでにガラガラ降ろして閉めるヤツも全く動かない事が判明。

(…ドロボー入ってき放題だなー?)

不敵はしばし熟考しましたが、こんなこともあろうかと

日本で購入した南京錠を長〜い鎖に引っ掛けて即席戸締まりしました。

そしてそのままベットに倒れ込み、夢の世界に旅立ったのでした。

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